「職場の節電活動」意識調査レポート
東日本大震災後の電力不足を受け、積極的な節電が求められている今夏。エコピープルは職場の節電活動においても大いに活躍することが期待されています。
そこでエコピープル支援協議会では、職場の節電活動に関するエコピープルの意識調査を行いました。その結果、次のようなポイントが見えてきました。
●見えてきた4つのポイント
1)エコピープルはこの夏の職場の節電に関して、職場のリーダー的存在となっている。
2)この夏、職場での節電についてエコピープルは9割弱が重要な課題になっていると認識している。
3)すでに実施済み、あるいは実施予定の節電策も多い。
4)節電策の「効果」と「実施しやすさ」は必ずしも一致しない。
ここではこの4つのポイントについて、ご紹介します。
【ポイント1】エコピープルはこの夏の職場の節電に関して、職場のリーダー的存在となっている
エコピープルは、職場の節電にどのような立場で関わっているのでしょうか。節電に関する職場での立場を尋ねたところ、「全社的に節電を推進する立場」(26.6%)が全体の4分の1を超え、「所属する部署で節電を推進する立場」(22.9%)と合わせると、ほぼ半数の人が職場の節電を推進する立場にあることがわかりました。

【ポイント2】この夏、職場での節電についてエコピープルは9割弱が重要な課題になっていると認識している
次にこの夏の節電が、職場でどの程度重要な課題とされているか尋ねました。すると「とても重要」(45.9%)と「重要」(43.1%)が合わせて89.0%にのぼり、9割近くの人が節電を重要な課題として認識していました。

【ポイント3】すでに実施済み、あるいは実施予定の節電策も多い
実際に職場ですでに実施されているか、実施予定の節電策を答えてもらいました。その結果、「冷房の設定温度を上げる」「昼間の照明を減らす(照明の間引きなど)」「トイレ便座やエスカレーターなどの電源を切る」「窓のブラインドやカーテンを閉めて日射を遮る」「クールビズの強化(いわゆる節電ビズ)」「PCやコピー機などを省エネ型に入れ替え」など、多くの節電策を実施または実施する予定であることがわかりました。特に冷房や照明の調節による節電は、9割近くの高い実施率(予定を含む)になりました。

【ポイント4】節電策の「効果」と「実施しやすさ」は必ずしも一致しない
具体的な15の節電策に関する評価を、「効果」と「実施しやすさ」の両面で聞いてみました。それぞれ4段階評価で得点化し、比較したところ、節電策の「効果」と「実施しやすさ」は必ずしも一致しないことがわかりました。

そこで得点化した15の節電策を、「効果」を横軸、「実施しやすさ」を縦軸にとったグラフにプロットしたのが、下図の「ポートフォリオ分析」です。ここから職場の節電策は<効果が高く、実施しやすい><効果が低く、実施もしにくい><効果は高いが、実施しにくい>の3つのグループに大きく分かれることが見えてきました。
●効果は高いが実施しにくい節電策には、補助などの促進策を
上記で<効果が高く、実施しやすい>と評価された節電策(「昼間の照明を減らす」「冷房の設定温度を上げる」「トイレ便座やエスカレーターなどの電源を切る」など)は、単独でも実施しやすく効果も高い方法です。実際に今回のアンケートでも多くの職場ですでに実施、または実施予定となっていました。
これに対し<効果が低く、実施もしにくい>のが「一斉にサマータイムを導入」「時差出勤、時差勤務」「休日の曜日をずらす」など。これらの節電策は単独で実施しても効果は限定的になる懸念があることから、業界、行政主導で取り組むことが望まれます。
注目されるのが<効果は高いが、実施しにくい>と評価された節電策(「ゴーヤなどで窓に緑のカーテン」「PCやコピー機を省エネ型に」「太陽光、風力などの再生可能エネルギーの活用」「自家発電設備の導入、強化」「屋上緑化」「壁面緑化」など)。これらはコスト面などで高いハードルがあるものの、大きな効果が期待できる節電策となっています。省エネと経済効果をもたらす設備投資として、行政の支援や評価の拡充が望まれます。
●職場によって差がある取組状況や課題
最後に自身の職場の節電について、実施状況やそれに対する意見を自由記述で答えてもらいました。
節電の状況については、照明やエアコンの調節、クールビスを推進するなどの対策に加え、意識啓発や、ポイント制などで楽しく取り組める工夫をしているところもあります。
節電について、できることはやり尽くしたという意見もある一方、基本的な対策に加えて長期的な対策を検討すべきという意見や、勤務時間の変更などを計画しているところもありました。
取組みの姿勢については、職場によって温度差があるようです。
業界や政府主導での対策を望む声も聞かれました。
このほか一律の節電に疑問を呈する意見も少なくありませんでした。
長期的な視点に立って、継続的な取組みを続けていくことが求められています。