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エコレポート
  • 2008/09/29
    ニホンジカによる食害と温暖化
最近、山に登って感じたことがある。
櫛形山の案内板080607.jpg一つは、6月に登った櫛形山である。ここは、2000mという高い場所にアヤメの群落があることで有名だ。楽しみにしていたアヤメの花は、アヤメ平に1本もなかった。点々と2m四方くらいの網状の囲いがある。案内板には、「野生動物による食害」と書いてあった。この囲いで、アヤメ再生のための保護を行っているようだ。
丸沼高原高層湿原復元080914.jpg9月に登った白根山では、麓の丸沼高原の高山植物がニホンジカによる食害にあって、保護再生のため電気柵が設けられていた。近くの尾瀬でもミツガシワがニホンジカの食害で減少したのに続いて、ニッコウキスゲやミズバショウも食害が確認されている。林野庁の南アルプス北部の調査では、標高1500?3000mの高山植物がニホンジカによる食害で壊滅し、危機的な状況であると報告している。

一昨年の5月に丹沢の蛭ケ岳に登った。この冬は積雪が多く、ニホンジカによる樹皮の食害が至るところにあり、山道脇では死骸を何頭か見た。シカは、かわいいし、おとなしい。しかし、増えすぎて貴重な植物や農作物に被害が出ている。
▼丹沢のニホンジカ
丹沢のシカ.jpg本来、ニホンジカにはニホンオオカミという天敵がいたが、明治初期に絶滅して以来、シカが増え過ぎないように調節してきたのが冬の厳しさであった。シカにとって厳冬期は、笹も雪の下に埋もれてしまい食べる物が少ない。飢えをしのぐため樹皮を食べる。深い雪は、移動をも困難にし、淘汰されていく...といった生態系のバランスがとれていた。ところが、地球温暖化の進行は、冬季の寒さを緩和させ、積雪も少なくしていった。シカは、簡単に笹を探し出し、餌のある場所や寒さをしのげる場所へ移動できるようになった。このことが、シカを増加させる原因になった。地球温暖化は、こんな所にも影響を及ぼしている。

こうして、温暖化による生態系への異変が、じわじわと私達の周辺から迫っている。二酸化炭素排出を減らすため、できることから始めなければならない。
 
◎「ナルおじさんの地球にやさしいってなあに!」というHPでも紹介しています。 
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ナルおじさん

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