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エコレポート
  • 高速道路の中にビオトープがあります。
  • 2009/08/27

 高速道路ののり面において地域性苗木による緑化を行っていることを前回のレポートに記述したところですが、さらに自然環境への影響を少しでも減らすために生物の生息空間(ビオトープ)を意図的に作る努力をしています。

 ビオトープは、高速道路に必要な排水用の水路や調整池をうまく工夫して作っています。例えば八王子市内には4つのビオトープがありますが、写真にあるビオトープは排水用の水路を拡幅し、できる範囲で水溜まり場を作り、周囲に高木の苗木と地域性苗木を植えたものです。また、この水溜まり場に繋がる水路は、動物や昆虫が落ちても這い上がれるよう、粗面ブロックを傾かせて置いています。

完成当初のビオトープ.jpg 約2年後のビオトープ.jpg

 左上の写真は、平成19年5月に完成した当初のビオトープの写真です。右上は、同じ位置から平成21年8月に撮影した写真です。2年あまりで樹木がかなり成長し、風景が一変しました。

シマヘビがカエルを捕食.jpg ビオトープに魚を放流.jpg
 また、モリアオガエル(東京都の準絶滅危惧種)の産卵・存在を確認することができ、自動撮影カメラではタヌキやニホンザルが確認され、隣接する山から来る生物の利用が確認できました。カエルがシマヘビに捕食されている現場(写真・右上)にも遭遇するなど、ビオトープ内でも生態系が成立しつつあることがうかがえます。

 一方で、あるビオトープの水底を調査したところ、カゲロウやトビゲラなどの水生昆虫が多く確認されました。生態系下層の生き物が多い状況であり、まだ生態系ピラミッドのバランスがとれていない状況のため、隣接する川からウグイ、アブラハヤ、シマドジョウなど、合わせて約100匹の魚を捕獲し、ビオトープの池に放流しました。(写真・右下) その後、魚を食べるヤマシギの姿などが確認されています。
 今回、環境保全対策の1つとしてビオトープを整備した結果、多様な生物の利用・生息による生態系ピラミッドが確認できました。これは周辺の自然環境の多様性の象徴であり、これらの自然環境の分断を繋ぎとめる役割として、ビオトープを創出することの重要性が明らかとなりました。このような環境を継続させることが今後も重要と考えています。


この記事のレポーター
舩橋 修さん

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